タリガタリ

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みなさまご無沙汰しております。

　更新しないまま一年以上すぎていますが、一応まだ生存しております。
　サイトを更新する気も、まだあります。
　トップページにあるサイトを開設した日付、当初はあまり意識していなかったのですが、ここまでくるとなかなか感慨深いものがあります。

　当時交流があったサイトの多くが、更新停止や閉鎖していて少し寂しい気もしますが、私も人のことはいえません。今年は、何かしらアクションを起こしていきたいとおもっているのでまた一年宜しくお願いします。

完全に自分用の

ヴェニスの商人
オペラ座の怪人

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アリス・イン・ワンダーランド
イエスマン
オールアバウトマイマザー
裏切りのサーカス
エンバー　失われた光の物語
エスター
エボリューション
英国王のスピーチ
王の男
踊るマハラジャ
霜花店
キンキーブーツ
キャットウーマン
キャスパー
グッドウィルハンティング
鑑定士と顔のない依頼人
恋するベーカリー
ゴッドファーザー
ゴースト 〜ニューヨークの恋人〜
サボテンブラザーズ
三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
サンタクローズ
スターウォーズ 1〜3
ショーシャンクの空
シックスセンス
シザーハンズ
死霊のはらわた
スリーピーホロウ
スチュアートリトル
スラムドッグミリオネア
ショコラ
シャーロック・ホームズ（ロバート・ダウニーJr.）
スパイダーマン
ダイハード
ツーリスト
ダークシャドウ
チャーリーとチョコレート工場
Dr.パルナサスの鏡
Dr.ドリトル
ターミナル
チャーリーズエンジェル
天使にラブソングを
トゥルーマンショー
トレジャープラネット
ネバーランド
ネバーエンディングストーリー
ナインスゲート
ナイトミュージアム
NINE
ナルニア国 ライオンと魔女
ニューシネマパラダイス
ノウイング
ハムナプトラ
ハリーポッターと賢者の石〜不死鳥の騎士団
パンチライン
パフューム
パイレーツオブカリビアン 〜3
バットマンビギンズ
PS.アイラブユー
ビューティフルマインド
ビッグフィッシュ
プロデューサーズ
プリンスオブペルシャ
ブラックスワン
フィリップ、きみを愛してる！
ベイブ
ホームアローン
ぼくのエリ
魔法にかけられて
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RAT RACE
レモニースニケットの世にも不幸せな物語
レイン
ロードオブザリング
ライフイズビューティフル
ラストサムライ
ライラの冒険
101
ワイルドホッグス


ALWAYS 三丁目の夕日
しゃべれどもしゃべれども
有頂天ホテル
ステキな金縛り
最後の忠臣蔵
パコと魔法絵本
ヘルタースケルター
みんなのいえ
BECK
博士の愛した数式
アサルトガールズ
ゴスロリ処刑人
大奥（よしながふみ）
テルマエロマエ
座頭市
おくりびと
探偵はBARにいる
食堂かたつむり
幸せのパン
wood job!
スイングガールズ
ウォーターボーイズ
容疑者Xの献身
麒麟の翼
赤い指
武士の家計簿
南極料理人
鍵泥棒のメソッド
脳男
海猿
告白
陰陽師
のぼうの城
悪の教典
鴨川ホルモー
謝罪の神様


カリオストロの城
思い出のマーニー
崖の上のポニョ
もののけ姫
千と千尋の神隠し
猫の恩返し
おもひでぽろぽろ
耳をすませば
ハウルの動く城
風の谷のナウシカ
紅の豚
バケモノの子
オオカミこどもの雨と雪
サマーウォーズ
パプリカ
東京ゴッドファーザーズ
鉄コン筋クリート
ブレイブストーリー
11人いる！
攻殻機動隊 GHOST N|IN THE SHELL／ イノセンス／STAND ALONE SOMPLEX／S.A.C
任侠ヘルパー


アナと雪の女王
ターザン
ファンタジア
ライオンキング
モンスターズインク
101匹わんちゃん
バルト
ノートルダムの鐘
美女と野獣
トイストーリー
ファインディング・ニモ
Mr.インクレディブル
ナイトメアビフォアクリスマス
リトルマーメイド
ダイナソー
塔の上のラプンツェル
ベルヴィルランデブー

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　真新しい皮のストラップを、ベルトにしっかりと結び付けた。慣れないハーネスを付けられて、トスリはむず痒そうに鉤爪で首をかいた。
　トスリはラインの相棒で、生後三年になる鷹型の騎獣だ。鳥は郵便屋が使う騎獣としては最も一般的だが、ラインは卵を孵すところから自分で行った珍しいタイプで、おかげでよく懐いていた。
「ライン、第三離陸路まで急いで！」
　管制員のエリーがメガホンをもって叫ぶ。相棒のトスリがエリーの大声に負けじと甲高い声で鳴いた。滑走路にいた人類全員が耳を塞ぎ、耳を塞ぐ手がない大型獣たちは迷惑そうにトスリを見た。
「相棒は気合十分見たいね」
　エリーが耳あてを外しながら笑った。
「振り落とされないように気を付けるよ」
　手を振って、トスリを第三離陸路に向ける。地図を手に持ち、目的地を確認した。順調にいけば２日で到着できる距離だが、ベテラン配達員には５日ほどかかるつもりで用意しろといわれている。トスリとラインの実力を見くびりすぎだろうと思ったが、年長者の顔を立てるために従っておいた。
　後ろに立つエリーからの合図をみて、トスリに命令を出した。助走をつけて岸壁から宙に身を躍らせ、翼で風を捉える。体が引きはがされそうになったが、すんでで安全ベルトの世話にならずに済んだ。
　同僚に、初仕事で振り落とされるのをみられたら恥ずかしい。
　空は一人と一頭の門出を祝うかのように晴れ渡っていた、といいたいところだが進行方向の空に厚い雲が垂れ込めているのが心配だった。
　ラインの不安は的中し、さほど進まないうちにあたりは暗くなり雪が舞い始めた。
　北の地への依頼だったため、多少の寒さは覚悟していたが、上空を飛んでいると予想外に体が冷えた。しばらくはトスリの羽毛に手をうずめて暖を取っていたが日暮れが近づくにつれて冷えは耐えがたいものになり、予定をだいぶ切り上げて野営の準備に入ることにした。
　５日はかかるつもりでいろという先輩の言葉がよみがえる。これも想定の範囲内だったのだろうか。地上に目を凝らし、着陸と離陸がスムーズに行えそうな場所を探した。風をはらんでの飛行に特化した翼は、飛び立つ瞬間がもっとも苦手だった。
　ようやく着陸に適した広い場所と離陸に適した断崖がそろった場所を見つけたが、そのころにはあたりはすっかり暗くなり地上は雪に覆われて白くなっていた。
　明日からはもっと早く休む場所を探したほうがいい。
　トスリに指示をだし着陸の姿勢に入る。離陸と着陸はトスリの動物的勘に任せたほうが上手く行った。
　近づいてくる地面と周囲の景色をみていたラインは、ひらけた場所の隅に焚火があるのを見つけた。傍に人影もある。人がいるのをみて、ラインはほっとした。
　焚火をしていた人物は、しばらく前からラインとトスリに気付いていたようで、こちらに向けて手を振っていた。
「やあ、奇遇だな」
　トスリをおりたラインに近づいてきたのは、自分と同じ制服に身を包んだ小柄な少女だった。
「やあ、こんなところで奇遇だな。私はヘンリエッタ、郵便屋だ」
　ヘンリエッタと名乗った少女は、見た目のわりに男っぽい喋り方をした。　
　にこやかに笑って手を差し出してきたが、トスリが警戒して首の後ろの羽毛を逆立てながら声を上げたので、すぐにその手を握り返すわけにはいかなかった。
「悪いな、人見知りするやつじゃないんだが」
「構わないさ、今日が初仕事か？」
「ああ。俺はライン。こっちは相棒のトスリだ」
　むっとしながらラインはヘンリエッタの手を握り返した。見くびられたようで、腹がたったのだが、冷え切ったヘンリエッタの手を握ったらそんな些細なことはどうでもよくなった。
「とにかく、こんなところじゃ風邪を引くぜ。風が避けられるところにいこう」
「心遣いはありがたいが、ここを動くわけにはいかないんだ。相棒が動けなくなってしまってね」
　ヘンリエッタは困ったように首を振った。
「大丈夫なのか」
「ああ、明日はよく晴れるらしいから、次からは、私も恒温動物にするよ」
　ヘンリエッタの背後の小山が動いた。